
スコット・デリクソン監督によるホラー映画『ブラック・フォン』(22)の続編、死者となった殺人鬼の逆襲を描く『ブラックフォン 2』(11月21日公開)。恐怖と孤立感を増幅する極寒の雪山での撮影を、キャストと監督が振り返った。
殺人鬼グラバー(イーサン・ホーク)に誘拐・監禁されたフィニーが、黒電話から聞こえる“死者たちのメッセージ”を頼りに、グラバーを葬った前作から4年後。妹のグウェンは、ウィンターキャンプで起こった殺人事件の夢を見るようになり、その謎を追うためにフィニーらとともに現地へ赴く。そこでは、死んだグラバーの逆襲が待ち受けていた……。

寒々しい雪山の景色が凍てつくような恐怖をもたらす本作。フィニー役のメイソン・テムズは「実際に雪山で撮影した」と振り返り、「寒いの苦手。夏にしてほしかった」と冗談交じりに言う。グウェンを演じるマデリーン・マックグロウは「凍える寒さだったからリアリティがあるの」と映像の説得力を称えつつも、「絶えず吹雪で停電になる」と過酷な撮影であることを明かした。
舞台となる雪山は、スコット・デリクソン監督のこだわりが詰まったロケ地だ。陰鬱な地下室が舞台だった前作から、本作ではロッキー山脈のウィンターキャンプへと一変。これは監督の実体験が着想源になっている。「今回は、80年代初期のコロラドでの冬の記憶を映像化することに挑んだ。僕自身、10代のころコロラドで何度も“キリスト教系ウィンター・ユースキャンプ”に参加した。その体験を舞台にしたんだ」とデリクソン。撮影はカナダ・オンタリオ州で実施され、氷点下の白銀世界の中で行われた。撮影チームは、猛吹雪や道路閉鎖、度重なる中断に耐えながら、予測不能な降雪のタイミングを見極めて撮影を敢行。実際の厳しい自然環境が取り入れられた映像は、セットやCGでは再現できない生々しさをもたらしている。
『ブラックフォン 2』
11月21日(金)劇場公開













