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岐阜県で実際に起きた心霊事件を基に作られたホラー映画『N号棟』が、2022年ゴールデンウィークに全国公開されることが決定した。本作は、何度も観て確かめたくなる“考察型”恐怖体験映画となっている。
本作の基となったのは、2000年に岐阜県富加町で起こった幽霊団地事件。誰もいない部屋から音がする、ドアが勝手に開閉するなど、数多くの怪現象が住人から報告された。これを聞きつけたマスコミや霊能者が団地に押し寄せたことで事態が大きくなり、パニックとなってしまった事件だった。
物語の主人公は、死恐怖症(タナトフォビア)を抱える大学生の史織。元カレが卒業制作に撮影するホラー映画のロケハンに同行するが、そこはかつて心霊現象で話題になった廃団地だった。廃団地に住む不可思議な住民たちは、死者の霊魂の存在を信じ、共生していた。興味本位でロケハンに訪れた一行は気味悪がり、早く団地から去ろうとする。しかし、死の恐怖と闘いながらも、その側面を覗くことによって得られる“生の刺激”に抗えない史織は、元カレと友人を巻き込みながら、廃団地に隠された謎を追っていく。
監督は、TVドラマ「世にも奇妙な物語」を数多く演出・プロデュースした後藤庸介。主人公の史織を、主演作『成れの果て』で注目を集めた萩原みのりが演じる。共演は、山谷花純、倉悠貴、筒井真理子など。監督、主演の二人からのコメントも到着している。
<監督・脚本:後藤庸介コメント>
かつて某団地で実際に起きた事件の真相を、僕なりに解釈して映像化した作品です。窓が突然開き、テレビが勝手について、天井や壁から激しい音が鳴る……団地中で続発する不可解なラップ現象を起こしたのは、一体「誰」なのか? ご本人も「記憶がない」と語る、クライマックスにおける萩原みのりさんの演技は、もはやドキュメンタリーでした。その顔は、今まで全く見たことのない、恐ろしいものでした。
<史織役:萩原みのりコメント>
死恐怖症を抱えた女子大生・史織を演じさせていただきました。死を間近に感じることで生をより実感する。死と向き合うということは、生きると向き合うことでした。N号棟というタイトルを聞くだけで何だか笑えてきてしまうほど本当に大変な現場でしたが、私自身も生きているのか死んでいるのか、カメラが回っているのか回っていないのか分からなくなってしまったくらい、このN号棟という小さな世界はとにかく異常で、誰もが敵で、でも誰もが味方でした。あの時見た筒井(真理子)さんの優しくて温かい、なのにとても恐ろしい顔が今も頭に焼き付いています。
『N号棟』
2022 G.W. 全国ロードショー
https://n-goto.com/
[画像:主演 萩原みのり]
(C)「N 号棟」製作委員会