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ジェームズ・ワンが語る「死霊館」シリーズの恐怖の作り方 「そのとき本当に背筋がゾクッとしたら、“これは特別なものになる”」

2025.10.11 by

大人気ホラーシリーズ「死霊館」の最終章、『死霊館 最後の儀式』が10月17日(金)より公開。シリーズの生みの親であるジェームズ・ワンと、今作で監督を務めるマイケル・チャベスが「死霊館」シリーズにおける恐怖演出について語った。

2013年製作の一作目『死霊館』から始まった本シリーズは、実在する心霊研究家ウォーレン夫妻の実体験に基づく怪奇事件を描いてきた。ジェームズ・ワンは自身の恐怖演出について、現場での“ひらめき”を重視すると説明する。

「多くの場合、大まかなアイデアはありますが、現場に入ったらまずセットを歩き回り、雰囲気を感じ、頭の中でシーンを組み立てていきます。そしてその場を歩きながらイメージを膨らませていくうちに、ふと自分がその瞬間に引き込まれることがあるんです。そのとき本当に背筋がゾクッとしたら、“これは特別なものになる”と確信します

「アイデアを持って挑むのは大事ですが、その場で新しく発見することも同じくらい重要なんです。そして多くの場合、俳優たちがそこに多くの要素を加えてくれます。私はシーンの動きを決めるとき、俳優たちと一緒に試行錯誤しながら作っていくのが好きなんです。それが私のアプローチの仕方です」

またワンは、本作で監督を務めるマイケル・チャベスがこのアプローチを取っているのを目撃したそうだ。

「本作で、マイケル・チャベスがまさにそれをやっているのを見ました。ウォーレン夫妻のストーリーを描くのは彼にとって2回目ですが、彼は夫妻を演じるパトリック(・ウィルソン)とベラ(・ファーミガ)、キャラクターたち、この世界観にとても精通しています。本作には前作『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』以上の自信を持って臨んでいて、彼がデザインしたシーンの多くに私も感心しました

これまで同様、実話をもとに描かれる本作で取り上げられるのは、ペンシルベニア州で実際に起きたスマール家の怪奇事件。1980年代半ばから90年代にかけて続いた心霊現象がベースとなっている。

シリーズの大ファンであり、最終章という大役を担ったマイケル・チャベス監督は、フィナーレに相応しい“恐怖”と“リアリティ”を観客に届けるべく、入念なリサーチを行い撮影に挑んだ。衣装チームも実際のスマール家のアーカイブ写真を参考に、1980年代の家族の装いを徹底的に再現。さらに、特殊効果用の血液は約15,500リットルも使用されたという。

チャベス監督は本作でのリサーチについてこう振り返る。

「僕の映画で実際の事件を扱うときは、徹底的に調べ、関わった人たちになるべく多く会い、話を聞きます。時代考証も重要です。『死霊館のシスター 呪いの秘密』では、1950年代の膨大な写真資料を参考にしました。今回も時代背景を調査しつつ、スマール家の4人姉妹にZoomでインタビューしています。彼女たちの体験談を聞くのは非常に強いインパクトがありました」

「プロデューサーのピーター・サフランも言っていますが、面白いのは、このシリーズを作る過程で、自分が“信じる側”になったことです。大きな理由は、彼らの体験談を直接聞いたからでしょうね」

『死霊館 最後の儀式』
2025年10月17日(金)全国公開

配給:ワーナー・ブラザース映画

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