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“事故物件住みます芸人”として知られる松原タニシの実体験を綴った著書が映画化。中田秀夫がメガホンを取り、亀梨和也が主演する映画『事故物件 恐い間取り』が、8月28日より全国公開。このたび、原作者である松原氏の自宅写真が解禁となった。
“事故物件”とは、殺人・自殺・死亡事故などによってその場所で入居者が死亡したことのある住居のこと。松原氏は、“事故物件住みます芸人”として2012年から10軒もの事故物件に住んできた。今回写真が公開されたのは、松原氏が現在も住まいとして契約している都内の事故物件。12畳1ルームの物件で、以前ここに住んでいた男性が亡くなっているという。松原氏は、ここで数々の人形たちとともに暮らしている。
市松人形の菊姫と、嫉妬深いみゆき
松原氏と並んでソファに座っている可愛らしい人形は、“菊姫”(左)と“みゆき”(右)。
菊姫は、上半身と下半身が真っ二つに割れた市松人形。その隙間に別の市松人形の首が収納されていた。倉庫に置いているとガラスの割れる音を鳴らすという。松原が部屋に持って帰ったその日、子供視点の夢を見て、あさ目が覚めた時にお漏らしをしてしまったそうだ。
みゆきは、1軒目の事故物件から長らく連れ添っている赤ちゃん人形。かつては松竹芸能養成所の小道具だったが、ときおり表情が変わるのだという。映画の宣伝スタッフが部屋に訪れた際、「みゆきの視線を常に感じていた」との証言が。松原氏に好意を抱く人に対して嫉妬するらしく、嫉妬されると部屋にみゆきがやってきて夜中に高速で飛び交う。
体を手に入れ喜んだ、孔子
こちらは“孔子”。
菊姫の上半身と下半身の間に収納されていた市松人形の首。鞄の中に入れてラジオ局に行こうとしたら、受付で「もう1人の方の名前も書いてください」と守衛のおじさんに言われたという逸話を持つ。首の裏側に「東光」という文字が小さく書かれており、調べると松乾斎東光という市松人形作家の作品であることが判明。実際に孔子の首を持って会いに行き、胴体部分を作ってもらった。完成した時、喜びのあまり胴体から着脱可能の首が目の前でぴょんと飛んだ。
首セブン
フローリングにずらりと並ぶ生首は、“首セブン”といわれる7つのマネキン。3軒目の事故物件の近くに落ちており、目があったことをきっかけに一緒に住み始めた。
なぜ数多くの人形と住んでいるかというと、当人が事故物件に住んでいるせいか、松原氏自身にいわくつきの人形が集まってくるからだという。今後も同居人が増えていくのかしら?
『事故物件 恐い間取り』
2020年8月28日(金)全国ロードショー