背筋著の同名小説を白石晃士監督✕菅野美穂、赤楚衛二主演で映画化した『近畿地方のある場所について』が8月8日(金)より公開。“ある場所”へとつながる、独占入手した貴重な資料をご紹介する。(第4回/全4回)
第3回:“見てはいけない動画”を見た大学生、子供たちの“ましらさま”遊び…… 『近畿地方のある場所について』不気味な調査資料(3)
オカルト雑誌「超・不思議マガジン」、通称「フシマガ」の編集長が突如行方不明に。彼が一人で進めていた特集企画とは一体なんだったのか? 後を引き継ぐことになった後輩・小沢悠生(赤楚衛二)と、小沢に協力することになったオカルトライターの瀬野千紘(菅野美穂)は、編集長の残した調査資料を発見する……。
ご紹介するのは、その調査資料の一部。映画本編ではその全容が見られるが、待ち切れない方のために少しだけお見せしよう。
四隅に“女女女女”……謎のお札は2種類存在した
以前ご紹介した資料の中に“謎のお札”があったのを覚えているだろうか。“首吊り屋敷”の内部(第2回)や、“見てはいけない動画を見た大学生”が発見したもの(第3回)だ。四隅に“了”の文字が記され、鳥居の下に人らしき絵が描かれた不気味なお札だった。
このお札に、別のパターンも存在していたことが明らかとなった。今回お見せするのは、四隅に“女”の文字が記された、新たなお札にまつわる調査資料である。
謎のお札の存在を知った千紘と小沢は、独自に調査を進めていくなかで、過去のニュース映像に“女”のお札が映り込んでいることを発見する。映像を見た小沢は実際に現場に向かい、その付近でも実際に“女”のお札を発見したようだ。まるでお札に導かれるように調査に没頭していく小沢の様子が、少し気がかりでもあるのだが……。
さらに、編集長の残した資料の中には、平成の雰囲気漂うバラエティ番組を録画したビデオテープも。再生してみると、そこには制服姿の女子高生たちが“最近流行っているもの”として、「3人以上に送らなければ死ぬ」という“呪いのメール”を披露する様子が映っていた。
一見すると悪質なチェーンメールの類に見えるが、メールにはなんと、“女”のお札にそっくりの画像が。どうやら謎のお札は“女”と“了”の2種類存在し、至るところで目撃されているようだ。そして特に、“近畿地方のある場所”に集中しているらしい。
近畿地方に伝わる昔話……“まさるさま”とは一体?
編集長が残した資料の中には、一風変わった昔話風のアニメーション映像もあったという。映画本編ではアニメ映像を確認することができるが、今回は独自に入手した、その昔話の絵本の一部をご紹介したい。
ある村に、大好きな母親と二人暮らしをしている“まさる”という男がいた。ところが母が死んでしまい、悲しみに暮れ泣き続けていたが、ある日、山に突然神様が現れる。そして、まさるの願い事を叶えてくれるというが――。いかにも古くから伝わる昔話といった趣だが、そこには思わずゾッとするような物語が綴られている。その全貌は、映画本編で確かめてほしい。
しかし、“まさるさま”という言葉に何か聞き覚えがないだろうか。 前回ご紹介した資料の一つにあった、子供たちの謎の遊び“ましらさま”に響きがよく似ているのだ。
千紘と小沢は調査を進めるなかで、近畿地方の伝承に詳しいとある老婦人と話す機会を得る。そして、“まさるさま”、“ましらさま”、そして“謎のお札”が、“近畿地方のある場所”で結びついていることが発覚する……。
『近畿地方のある場所について』
8月8日(金)全国ロードショー