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山に消えた幼女、中学生の集団ヒステリー…… 『近畿地方のある場所について』失踪した編集者が残した不気味な調査資料(1)

2025.07.13 by

背筋著の同名小説を白石晃士監督✕菅野美穂、赤楚衛二主演で映画化した『近畿地方のある場所について』が8月8日(金)より公開。“ある場所”へとつながる、独占入手した貴重な資料を全4回にわたってご紹介する。

オカルト雑誌「超・不思議マガジン」、通称「フシマガ」の編集部。一人で特集企画を進めていた編集長がある日消息を絶ってしまい、彼の後輩である小沢悠生(赤楚衛二)がその後を引き継ぐことに。小沢は特集を成立させるべく、その道に造詣の深いオカルトライターの瀬野千紘(菅野美穂)に協力を求める。

編集長は完成前の原稿データを共有することなく行方不明になってしまったため、残っているのは地下の資料室で作業していた調査資料のみ。どれも不気味なものばかりな上に、内容はバラバラで、どんな関連性があるのかもわからない。失踪した編集長は、一体何の特集をしようとしていたのだろうか?

ご紹介するのは、編集長が残した調査資料の一部だ。映画本編ではその全容が見られるが、待ち切れない方のために少しだけお見せしよう。

山の中へ走り去った幼女……「幼女失踪事件」

デスクに積まれた資料の山の中にある、年季の入った「グッドエブリデイ 山科慶子ちゃん」と手書きのラベルが貼られたビデオテープ。

そこに映し出されているのは、幼女が失踪した事件をめぐるワイドショーの映像だった。当時7歳の山科慶子ちゃんが、学校帰りに友人と別れてから自宅までのわずかな距離で、忽然と姿を消してしまったという。

さらに番組の中では、失踪後に慶子ちゃんらしき幼女を見たという近隣住民へのインタビューで、「その子に声をかけたが、真っ暗な山の中に走り去っていってしまった」という不可解な発言もあったという。「フシマガ」編集長のように急にいなくなってしまった慶子ちゃん。果たして彼女は、どこへ行ってしまったのだろうか……。

中学生たちが“恐ろしい何か”を見てしまう? 「林間学校集団ヒステリー」

続いての資料は、「倉本中学校 林間学校」というラベルが貼られたビデオテープだ。

とある中学校の林間学校の様子が記録されており、揃いのジャージ姿で楽しそうにはしゃぐ中学生たちの姿が収められていた……と思いきや、夜、生徒が部屋の外の林に“何か”を発見したことで、空気が一変する。

どこからともなく謎の声も聞こえ始め、突如一人の生徒が奇声を発し、倒れ込んで痙攣してしまう。果たして中学生たちは、一体何を目撃してしまったのか? この事件、オカルトライターの千紘によれば、オカルトマニアの間では有名ながら、映像は表に出ていないという代物なのだという。

一見すると関連がないように見える事件の数々。しかし次第に、これらの資料が編集長の行方と共に“近畿地方のある場所”へとつながっていくこととなる。

『近畿地方のある場所について』
8月8日(金)全国ロードショー

(C) 2025「近畿地方のある場所について」製作委員会

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