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実際に起きた事件をベースに、都会から田舎に移住した夫婦と移住先の村人たちとの対立を描く心理スリラー『理想郷』が11月3日より公開。ポスタービジュアルと、デザインを手掛けた成瀬慧氏のコメントが解禁された。併せて、主演のドゥニ・メノーシェからのメッセージ映像も到着している。
ポスタービジュアルは、不穏な色の大自然をバックに笑顔で過ごす夫婦を映した衝撃的なティザービジュアルをさらに発展させたもの。ドゥニ・メノーシェとマリナ・フォイスが演じるフランス人夫婦の表情を大きく捉えており、二人が引き離されたようなレイアウトになっている。夫のアントワーヌはうつむいた苦悩の表情を見せる一方で、妻のオルガの表情は強い決意を感じさせる。本編はアントワーヌが主となる第1部とオルガが主となる第2部により構成されており、それを意識させるデザインとなっている。
デザインを手掛けた成瀬氏は、「原題(AS BESTAS=野獣たち)と本国ポスターは苛烈な暴力描写を突き付けるイメージだったので、映画の入り口としては狭く、かなり絞った印象を受けていました。日本版では、『理想郷』という邦題に決定した時、この映画の核を掴んだタイトルが生まれたと確信しました。ティザーポスターで「理想郷」に辿り着いたある夫婦の恍惚から一転、本ポスターでは、その理想的な空、風景が失われてしまうかもしれない恐怖を、分断された森のシルエットに夫婦の顔を映し出しました。直接的な暴力ではなく、心理的な恐怖、徐々に引き剥がされていく夫婦の姿をイメージしています。信念と憎悪が交錯する、驚愕の心理スリラーの入り口は完全に整いました。固唾を飲んで観てほしいです」とコメントしている。
ドゥニ・メノーシェはメッセージ映像で「すばらしい映画が出来上がりました」と作品に太鼓判。日本語で「映画を観てね!」とコメントし、カメラに向かってキメ顔で指をさすも、自分で笑ってしまうというチャーミングなオチまでついている。
『理想郷』
11月3日(金・祝)よりシネマート新宿ほか全国順次公開