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1960年以来、様々な映画の広告デザインを手掛けてきた伝説的図案士・檜垣紀六。そのデザインの軌跡を300ページ以上にわたって総括・解説する書籍出版のため、株式会社スティングレイがクラウドファンディングを実施中だ。
檜垣氏が独自の発想で映画の魅力を表現したポスターや新聞広告は、インターネットのない時代において作品に対する期待を高める重要な情報源となった。担当した作品は、『サスペリア』『エクソシスト』『サンゲリア』といったホラー映画のほか、『燃えよドラゴン』『ブレードランナー』『ダイ・ハード』『ターミネーター』『ランボー』『ロボコップ』など、今なお愛され続ける作品がずらりと並ぶ。また、英語のオリジナルロゴを達人的技巧で日本語に置き換えた『時計じかけのオレンジ』日本版ロゴも、檜垣氏の偉大な仕事の一つ。
リアルタイムで各作品を観た人はもちろんのこと、若い映画ファンでも頭に思い浮かぶであろう名ポスターの数々を手掛けてきたのが檜垣氏なのだ。
[写真:カナザワ映画祭2012のトークショーでの檜垣紀六氏]
クラウドファンディングについて
今回の書籍では、おもに1960年代から1990年代にかけての洋画作品約600本を対象とし、檜垣氏の語りおろしによる自作の解説と制作当時のエピソードを収録。クラウドファンディングのページにも記載されている、「『ランボー』のポスターの夕焼け空は熱海で撮った写真」というような仰天エピソードも飛び出すかもしれない。そのほか、デザインのポイントや見どころ解説、檜垣氏ロングインタビュー、デザイン作品リストなどが収録される。
クラウドファンディングは2月よりスタートしており、6月12日まで行われる。目標額400万円のところ、現時点(4月1日)で320万円ほどを集めており、達成まであと一歩というところ。終了まではまだ余裕があるものの、目標額を大幅に上回った場合は「やむを得ず割愛した内容を加えるなどのグレードアップを図る」とのことなので、今以上に参加者が増えてくれることを期待したい。
クラウドファンディングでは8000円で書籍本体が入手できるコースのほか、特製ケースや著者直筆サインがつくもの、巻末に名前を掲載してもらえるものなど様々なコースが用意されている。書籍の完成は2020年8月予定。
「図案士・檜垣紀六が手掛けた外国映画のデザイン(ポスターや題字など)の軌跡をまとめる書籍を出版します」クラウドファンディングページ
https://motion-gallery.net/projects/higaki_design