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人格を乗っ取る“遠隔殺人”の果てに…… ブランドン・クローネンバーグ監督による過激SFノワール『ポゼッサー』3月公開

2021.12.20 by

この記事は1年以上前に掲載されたものです。

長編デビュー作『アンチヴァイラル』が話題となったブランドン・クローネンバーグ監督最新作『ポゼッサー』が2022年3月4日より公開決定。ポスタービジュアルが解禁された。本作は、2020年の第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア 2020」部門でも上映され、その過激さが話題となり、今回が待望の劇場公開となる。

ブランドン・クローネンバーグ監督は、鬼才デヴィッド・クローネンバーグの子息としても知られている。『アンチヴァイラル』に続く8年ぶりの新作となる本作は、監督自身の奇妙な体験から着想を得たという。それは、ある日まるで“自分が自分でないような感覚”に襲われ、急遽自身の人格を再創造しなければならなかった、というものだ。

描かれるのは、第三者の脳に入り込み、所有者(ポゼッサー)として殺人を行う完全無欠の“遠隔殺人システム”。暗殺者は、特殊なデバイスを使い、ターゲットに近しい人物の意識に入り込む。そして徐々に人格を乗っ取り、ターゲットを仕留めたあとは、ホストを自殺に追い込んで“離脱”する。主人公のタシャは、殺人を請け負う企業に勤務するベテラン暗殺者。すべてが速やかに完遂されていたが、あるミッションを機に、タシャのなかの何かが狂い始める。他人の身体に入り込み、人格をコントロールしていく過程で、タシャと“コントロールされている男”の自我は、次第にひとつの身体の内で混ざり合っていく。

タシャを演じるのは、『マンディ 地獄のロードウォリアー』『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』のアンドレア・ライズボロー。意識を乗っ取られ、タシャと決死の攻防を繰り広げる男を『ファースト・マン』『ピアッシング』のクリストファー・アボットが演じる。

本作は、冷徹かつ異常な物語、静謐さと狂気が隣り合う映像表現で、数々の映画祭で熱狂的な支持を集めた。2020年のシッチェス・カタロニア国際映画祭では、最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞している。

『ポゼッサー』
2022年3月4日(金)より全国順次公開

監督・脚本:ブランドン・クローネンバーグ 
撮影:カリム・ハッセン
編集:マシュー・ハンナム
美術:ケント・マッキンタイヤー 
衣装:アライン・ギルモア
視覚・効果:ダン・マーティン
音楽:ジム・ウィリアムズ
出演:アンドレア・ライズボロー、クリストファー・アボット、ジェニファー・ジェイソン・リー、ショーン・ビーン、ガブリエル・グラハム、ロッシフ・サザーランド
2020年/英語/カナダ・イギリス合作/103分/1:1.78  原題:POSSESSOR

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