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「美しくて面倒を見たくなる姿を心がけた」 映画『LAMB/ラム』羊から生まれた羊ではない存在“アダ”のスケッチと撮影秘話が公開

2022.10.03 by

この記事は1年以上前に掲載されたものです。

アイスランドを舞台にした映画『LAMB/ラム』が現在公開中。本作を観た人を次々と魅了しているキャラクター“アダ”のデザインスケッチと、ストーリーボードの一部、撮影秘話が公開された。

子供を失った経験のある羊飼いの夫婦が、羊が出産した“羊ではない”不可思議な子供を見つけ、“アダ”と名付けて育てはじめる。本作を手掛けたヴァルディミール・ヨハンソン監督は、幼少期に祖父母の羊牧場で過ごすことが多かったと言い、その経験が本作のインスピレーションになっていると明かす。

アダのビジュアルデザインについては、「美しくて、面倒を見たくなる姿を心がけて作った」という。スケッチでは、劇中で見られるアダとは少し異なる段階のデザインも見ることができる。また、”ビジュアル”が映画作りの出発点であり、物語を伝える上で最も重要な要素なのだというヨハンソン監督。そんな想いを込めて、監督自ら描いたストーリーボードの一部も公開されている。これらがどう映像化されたのか、本編と比べてみるのも面白いだろう。

禁断とも言える“不自然”な姿をしていながら、本当にそこに存在したかのようなリアリティをもって描かれたアダ。「映画を観ている人に“アダの姿をはっきりと見せられないんだな”と思わせないようにした」という監督は、可愛らしく、様々な感情を掻き立てるアダのその姿を本編で惜しみなく見せた。「なるべく撮影した映像を使って表現したかったので、VFXを使わないように心がけていました」と監督は言う。「現場ではまずパペットで撮影し、次に同じシーンを子供で撮影、最後に羊を入れて撮影しました。ただし合成した際に、頭が大きく動いてしまっていたところはVFXで羊の頭を作りました。そのように頭と体の連動に気をつけながら撮影しました」と、その撮影方法とリアルに見せる創意工夫を語った。

『LAMB/ラム』は9月23日に日本公開され、公開館数が36館ながらも3日間で観客動員数2万人を記録する大ヒットスタートを切っている。これからまだまだ、アダちゃんに魅了される人が続出するはずだ。

『LAMB/ラム』
全国公開中
配給:クロックワークス
提供:クロックワークス オディティ・ピクチャーズ

アダのプロダクションデザインスケッチ(全3点)

ストーリーボード(全5点)

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