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父の突然の死、認知症の母の介護――でも、何かがおかしい 酒井善三監督作『遺愛』“呪い”と異変をめぐる調査資料(1)

2026.06.05 by

酒井善三監督作『遺愛』“呪い”と異変をめぐる調査資料

企画プロデュース・大森時生(テレビ東京)✕酒井善三監督のタッグでおくる恐怖映画『遺愛』が6月19日より公開される。

母親の介護をひとりで背負う娘を主人公に、“呪い”というものを新たな視点と解釈で描く本作。父の死を機に実家へ舞い戻った佳奈(山下リオ)は、認知症の母の介護を始めるが、次第に周囲で異変が起こり、違和感を覚えるようになる。佳奈と母は呪われているのか、それとも“何か”を呪ってしまったのだろうか? 独占入手した、異変をめぐる調査資料をご紹介する。(第1回/全4回)

すべては父の突然の死から始まった

今回届いた写真には、台所の床に倒れ込んだ父親を見ず、窓を見つめる車椅子の母親の姿、そして佳奈が実家に戻り、献身的に母親の世話を始める様子がおさめられている。佳奈にとって母親の介護は、親子の時間を取り戻す貴重な機会だった。

奇妙なのは父の遺影だ。破り捨てたような痕跡があり、テープで修復されている。この家には、何かただならぬ悪意が紛れ込んでいるのだろうか。

仕事と介護に追われ、精神的に追い詰められていく佳奈。だが、彼女が本当に恐怖を感じたのは、母の少しだけ奇妙な行動の数々だった。話しかけてもほとんど無反応だが、時折、まるで中身が抜け落ちてしまったかのような虚ろな目をしてみせる。

さらに、この家に漂う空気を切り取ったような30秒ほどの資料映像がこちらである。破られた父の遺影、薄暗い和室に佇む日本人形、家の中に安置された父の遺骨。そして、部屋には風が吹き込み、白いカーテンが揺れている。穏やかな日常のようで、少しだけ心がざわつく。狂気の歯車は、まだ回り始めたばかりだ。

『遺愛』
6月19日公開

©︎2026「遺愛」製作委員会

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