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「ホラー映画のベスト3をあげるなら?」というシンプルながらも悩んでしまう質問を、映画関係者・著名人の皆さんにうかがっていく『ホラー通信』特別企画です。
今回は、最新作『貞子vs伽椰子』が公開され、Jホラーの2大ヒロインの対決という世紀の企画を見事に描ききった白石晃士監督にお話を伺いました。白石監督自身の作品にも大きく影響を受けている映画とは? どうぞご覧あれ!
人生のホラー映画ベスト3 白石晃士編
・『遊星からの物体X』(1982) 監督:ジョン・カーペンター
・『八つ墓村』(1977) 監督:野村芳太郎
・『死霊のはらわた』(1981) 監督:サム・ライミ
<白石晃士によるコメント>
『遊星からの物体X』は僕の映画作りの根底にあるもので、特殊造詣物の美しさと新鮮さが未だに尾を引いています。後は、女性が出ない作品なんですよね。女性が出なくてもホラーは成立するんだという事を教えてくれた所も好きですし、子供の頃観て衝撃を受けてから今でもずっと頭に残っています。
『八つ墓村』は映画全体も好きなんですけど、山崎努さんが恐ろしい大量殺戮を犯すシーンがものすごくテンションあがるんですよね。音楽もカッコ良くて。ああいった、スローモーションの素晴らしいシーンをラストに持って行く作品をいつかは作ってみたいですね。
『死霊のはらわた』については、これも全編ずっとテンションが上がっている作品ですけれど、エンタテインメントで次から次にアイデアを出してきて観客を飽きさせないという所が素晴らしい。後は、自主映画であれを作ったという事も、子供の頃に「自分も映画が作れるかもしれない」と思わせてくれた作品です。
<白石晃士プロフィール>
1973年生まれの映画監督。『暴力人間』『ノロイ』『オカルト』『グロテスク』『超・悪人』『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!シリーズ』『カルト』『ある優しき殺人者の記録』『殺人ワークショップ』『ボクソール★ライドショー』『鬼談百景(密閉)』『貞子vs伽椰子』等。著書「フェイクドキュメンタリーの教科書」。