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ナイスバディのブロンド美女でちょっぴり頭がカラッポなキャラクター……と言うとホラー映画で真っ先に死にがちですが、そんな先入観を逆手に取ったリベンジスリラーの新風がフランスから登場。女性監督コラリー・ファルジャの長編デビュー作にして辛口映画批評サイト“ロッテン・トマト”で批評家満足度90%代を叩き出した、その名も『REVENGE リベンジ』でございます。
「なにかは分かんないけど、とにかく有名になりたいの」
そーんな甘々な人生設計を平然と口にしちゃう主人公、ジェニファー。抜群のルックスとスタイルで異性を魅了する彼女は、家庭持ちのヤングセレブ・リチャードと不倫関係にあります。
バカンスで砂漠地帯の豪華な別荘を訪れたふたり。しかしそこへ、リチャードの狩猟仲間のスタンとディミトリが予定外に現れたことから不穏な空気が……。リチャードが目を離した隙にジェニファーは暴行され、更に不倫を含めたすべてを隠蔽するために男どもに崖下に突き落とされるのです。
瀕死の重傷を負いながらも奇跡的に息を吹き返したジェニファー。彼女が生きていることに気付いた男どもが、砂漠で彼女を狩る“人間狩り”をはじめますが、憎き男どもに復讐するため、ジェニファーは立ち上がります――!
「この子の人生大丈夫かしら」と観ているこちらが心配になるほど頼りなかったジェニファーが、大きな裏切りと“死”に直面したことから一皮も二皮も剥けた強さを見せ、自分自身の力で決死のサバイバルを繰り広げていく様がとにかく見モノ。
自分を守れるのは自分だけ、信じられるのも自分だけ。女性が陵辱されて復讐するいわゆる定番の“レイプリベンジもの”ではありますが、ルックスだけが武器だった若い女性の、精神的な成長譚でもあるのです。うう、がんばれジェニファー!
レイプ描写は控えめですがゴア描写はかなり気合が入っておりますので、血が苦手な方は気をつけてご鑑賞くださいね。
手に汗握って応援せずにはいられない美女ジェニファーを演じるのは2018年公開の『ザ・リング/リバース』の主演が記憶に新しいマチルダ・ルッツ。ジェニファー以上に脱ぎっぷりのいいヤングセレブ・ジェームズを演じているのはベルギー出身のケヴィン・ヤンセンスです。凸凹コンビを演じるヴァンサン・コロンブ、ギヨーム・ブシェドもなかなか憎たらしいイイ味を出しております。
『REVENGE リベンジ』は7/7より新宿シネマートほかにて全国順次ロードショー…ですが、イオンシネマみなとみらいにて行われる『フランス映画祭2018』にて一足お先に1日限りの上映があります。待ち切れないあなたはこちらで、ぜひ!
作品概要
『REVENGE リベンジ』
7月7日(土)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国順次ロードショー
『フランス映画祭2018』にて6/23に上映あり http://unifrance.jp/festival/2018/
監督:コラリー・ファルジャ
出演:マチルダ・ルッツ、ケヴィン・ヤンセンス、ヴァンサン・コロンブ、ギヨーム・ブシェド
2017年 / フランス / 英語・フランス語 / 108分 / R15 配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:http://revenge-movie.net/