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不穏なビジュアルと興味を掻き立てるあらすじで話題を呼んでいる、北欧・フィンランド発のイノセントホラー『ハッチング―孵化―』が4月15日(金)より公開。場面写真が解禁となった。
本作は、抑圧された少女の狂気が“幸せな一家”のおぞましい真の姿を暴き出していく物語。ネット上で“完璧な我が家”を世界にアピールする母親。一方12歳の娘・ティンヤは、母の期待に応えるために自分を抑圧し、体操の大会優勝を目指している。ある夜ティンヤは森で“奇妙な卵”を見つけ、家族に隠れて卵を温めると、やがて卵は大きくなり、幸せな家族の仮面を剥ぎ取る“何か”が孵化する。
本作のプロジェクトの始まりは、監督が2014年に開催されたイベントでの本作の脚本家イリヤ・ラウチとの出会いだったという。そこで“少年が鳥の卵を孵化させる”というアイデア聞いた監督は、主人公を少女にすることを提案し、ふたりは脚本開発にとりかかった。監督は、「物語は母と娘の2人の強い女性を中心に描いていて、鎧をまとい、対面を保つことをテーマにしています」と語る。さらに、「多くの観客、特に女性の方は、映画を通して“誰かをコントロールしたい、喜ばせたい”という衝動と、不完全な自分の姿を見せることへの恐怖に気づくことになると思います」と語り、本作のより深いテーマを示唆する。
解禁となった画像では、仲睦まじいティンヤと母親の姿を映す一方で、抑圧されたティンヤの様相、そしてティンヤの狂気に満たされた卵が大きく育ち、やがて孵化する様子なども切り取っている。1200人のオーディションからティンヤ役に抜擢されたシーリ・ソラリンナの、儚く危うげな表情にも目を奪われる。
『ハッチング―孵化―』
4月15日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ他にて全国順次ロードショー