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愛すべき兄は悪魔か? フェンシング選手の兄弟をめぐる心理スリラー『ピアス 刺心』予告編 「これは愛についての映画」

2025.10.31 by

シンガポールのフェンシング代表という経歴をもつネリシア・ロウ監督が、フェンシングを題材に描く心理スリラー『ピアス 刺心』が12月5日(金)より公開。予告映像が解禁された。

台湾で実際に起きた事件と、監督自身の兄との関係に着想を得て作られた本作。フェンシングの試合で対戦相手を刺殺した過去を持ち、それを事故だと称する兄と、兄への疑念が拭いきれない弟がたどる、悪夢のような破滅の道を描いている。

予告編では、少年刑務所から7年ぶりに出所した兄と弟の再会や、フェンシングの指導を通じて兄弟の時間を取り戻していく二人の姿、弟の疑念によって二人の関係性に緊張が走る様子が切り取られている。

純粋無垢な弟ジージエを演じたリウ・シウフー、傲慢な兄・ジーハンを演じたツァオ・ヨウニンからのコメントはこちら。

<弟・ジージエ役:リウ・シウフー>
日本にはこれまで三度、旅行で行ったことがあります。東京と京都に行きました。そんな日本で公開されることを嬉しく思います。愛にはさまざまな可能性があるということを見つめた映画です。“愛とは何か?”という問いには、いろんな解釈の仕方があります。1つの方法で世界を理解することに慣れてしまっては、少しもったいない。いろいろな愛の形を知ってほしいです。

<兄・ジーハン役:ツァオ・ヨウニン>
私は最近、自分で運転して四国を一周する旅をしました。愛媛県の道後温泉にも行きました。『KANO 1931海の向こうの甲子園』の宣伝で行ったことがあったので、再び戻ってきたという感じで感慨深かったです。温泉街を歩き、みかんジュースを飲みました。いろんな種類のみかんがあって、自分で蛇口をひねって少しずつ飲み比べができるんです。甘いのとか、苦いのとか、苦みの中に甘さのあるものとか。みかんにあんなにいろんな味があるとは思いませんでした。
『ピアス 刺心』は愛についての映画です。愛には余白が必要です。正解も間違いもない。だから柔軟に、相手を理解しようとする姿勢が大切です。時には自意識を手放すことも必要ですよね。人は誰でも自分を中心に考えがちですが、少し距離を置いて客観的に見ることで、親しい人に対しても、何か物事に向き合う時も、新しい理解が生まれると思います。


『ピアス 刺心』

2025年12月5日(金) より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー

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