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ハンガリー発のホラー映画『ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス』が、現在開催中の映画祭「未体験ゾーンの映画たち 2022」にて2月より公開。ピーター・ベルゲンディ監督からのお茶目すぎるメッセージ動画と、メイキングカット、ハンガリー大使館からの推薦コメントが解禁となった。
本作は、ハンガリーの歴史に根ざしたホラー映画。実在した職業でもある“遺体写真家”の主人公が、死んだ村人たちが悪霊となって棲みつく村を訪れ、写真を撮ることで霊の秘密を解き明かしていく物語だ。ホラー映画としては異例だが、2022年アカデミー賞国際⻑編映画部⾨ハンガリー代表作に選定されている。
監督からのメッセージ動画は、しゃべる内容を軽くイメトレしているらしき様子から始まるのだが……? あとは実際に観てお確かめいただくとして、監督のチャーミングな人柄とユーモアセンスが垣間見られる内容となっている。こんなの、好きになっちゃう。メッセージのあとには映画の予告編も収録されているので、作品の雰囲気を知りたい方も是非どうぞ。作品の方は至ってシリアスだ。
ハンガリー大使館 推薦コメント
メッセージ動画でほとんど作品について触れず、笑いに振り切ってしまった監督の代わりを務めるように、ハンガリー大使館からの推薦コメントでは、作品の舞台や撮影場所、見どころなどについて語られている。“幽霊の動き”がとても気になるところ。
<ハンガリー大使館 推薦コメント>
これまで、ハンガリー映画と言われて最初に思い浮かべる作品が「ホラー映画」というジャンルである事はありませんでしたが、とうとうこの分野でも印象的なハンガリーの作品が生まれました。ハンガリー国立フィルム・インスティトゥートの支援も受けた『ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス』の舞台は第一次世界大戦後、スペイン風邪が流行しているハンガリーの農村です。特殊な時間と場所設定ですが、農村シーンの主な撮影場所は、観光名所として知られるセンテンドレ市の野外博物館です。ハンガリー各地の農家を展示しているこの空間は、ホラー映画に相応しいミステリアスな雰囲気を描くのに最適であったように感じます。(普段は明るく広々としたスペースなので、ぜひ訪れていただきたい場所の一つです。)
映画には、ハンガリーで広く知られている人気俳優や、元バレエダンサーも出演し(アンナの叔母役)、更には、幽霊の動きをそのバレエダンサーが指導し、エゴン・シーレの絵も参考にした等、多数の工夫が凝らされた独特なホラー映画です。 (ハンガリー大使館文化部 リスト・ハンガリー文化センター)
メイキングカット
公開されたメイキングカットでは、こだわりの美術セットや、第一次世界大戦後のハンガリーの雰囲気を忠実に再現する“村”、劇中でもキーとなる大規模な水中撮影、爆発を伴う戦争シーンなどの様子を見ることができる。
『ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス』
映画祭「未体験ゾーンの映画たち 2022」にて上映
東京会場:ヒューマントラストシネマ渋⾕ 2⽉4⽇より公開
大阪会場:シネ・リーブル梅⽥ 2⽉27⽇より公開