この記事は1年以上前に掲載されたものです。
※エイプリルフールのネタではありません。
日本在住ドイツ人監督が、奇想天外なアイデアを溢れる情熱と行動力でそのまま映画にしてしまった渾身のB級映画『アフリカン・カンフー・ナチス』。ネット上の一部で話題となった本作が、6月12日より劇場公開されることが決定した。
第二次大戦後、実は生きていたヒトラーと東條英機は、逃げ延びた先のガーナを制圧。魔術的パワーを持つ旗と空手の力で、現地の人々を新たな人種“ガーナ・アーリア人”として洗脳してしまう。さらに、世界征服のための最強武闘会まで開催し始める。圧政のなか、地元のカンフー道場を潰され、愛する恋人も奪われた青年アデーは、最強のカンフーを習得してヒトラーたちに復讐することを誓う――。
2年前、本作のアイデアを思いついたセバスチャン・スタイン監督は、アフリカへ乗り込み、ガーナのジョージ・ルーカスとして知られる伝説的監督“ニンジャマン”とタッグを組んで、まさかの映画化を実現。2020年2月には日本でプレミア上映会が開催され、VODでの限定配信も行われたことから、“こういう映画が大好きな人々”の間で話題を呼んだ。
ヒトラーを演じるのはスタイン監督本人。東條英機を演じるのは、監督の友人である一般人 秋元義人。相模原で便利屋を営む秋元氏は、「なんでもやる便利屋だから」とガーナまで渡り、カラテの達人=東條英機を熱演したという。一方、主人公アデーを演じるクワク・アドゥやサミュエル・アサンテら、ガーナ人の卓越した身体能力が生み出すド迫力のカンフーアクションは超本格的。現代にはびこる搾取構造や力を崇める権力者達の姿を滑稽に描き出し、人々の鬱憤を吹き飛ばす、気分爽快な快作となっている。ついでに、日本語字幕が“関西弁”仕様になっているという誰得なオマケつき。
このテの作品は劇場で観たら一生忘れられない思い出になること間違いなし。お近くの劇場で上映の際はぜひどうぞ。
『アフリカン・カンフー・ナチス』
6月12日(土)シアター・イメージフォーラム他にて公開
http://transformer.co.jp/m/akfn/
監督:セバスチャン・スタイン / ニンジャマン 脚本:セバスチャン・スタイン 製作:プロデューサーマン
出演:エリーシャ・オキエレ / マルスエル・ホッペ / 秋元義人 / ンケチ・チネドゥ / セバスチャン・スタイン
(C)2020 BUSCH MEDIA GROUP. ALL RIGHTS RESERVED