この記事は1年以上前に掲載されたものです。
デヴィッド・クローネンバーグ監督が「人類の進化についての黙想」をテーマに近未来を描く最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』が8月18日より公開。本編映像が解禁された。
映像は映画の冒頭シーンを切り取ったもので、クローネンバーグが創造した近未来の生活を一部見ることができる。生き物のように動く何かが天井から吊るされているが、それは“オーキッド・ベッド”と呼ばれるベッド。中ではヴィゴ・モーテンセン演じるアーティストのソールが寝ており、レア・セドゥ演じるパートナーのカプリースが彼を優しく起こす――。
とても寝心地のいいベッドには見えないが、もともとは体の痛みを和らげるために自動的に体勢を変えてくれるハイテクなベッドだったようだ。今はその機能の調子が悪いようで、ソールは不満を訴えている。
本作ではこの“オーキッド・ベッド”のように、クローネンバーグが構想した装置が多数登場する。プロダクションデザイナーのキャロル・スピアはベッドについて、「もともと2年前に“クモの巣ベッド”としてスタートしたもので、そのデザインに取り組んでいるときに、デヴィッドから電話がかかってきて、“他に登場する装置がとても有機的に見えるから、ベッドももっと有機的にしたほうがいいんじゃないか”と言われました。それでベッドはより有機的なイメージで、巨大な臓器のようなデザインになりました」とデザイン変更の過程を明かしている。
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
8月18日(金)より全国公開
© Serendipity Point Films 2021
© 2022 SPF (CRIMES) PRODUCTIONS INC. AND ARGONAUTS CRIMES PRODUCTIONS S.A.