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鶴田法男監督が手掛けた『ほんとにあった怖い話』シリーズ(1991/1992)全3作の新装版DVDが10月28日より発売。これに際し、世界的に活躍する日本の3人の映画監督が、本作を観たときの印象を綴ったコメントを寄せた。併せて特典も公開されている。
『CURE』『回路』の黒沢清監督は、本作について「圧倒的恐怖表現に我々は打ち震えた。世界ホラー映画史の革命はここから始まった」と称賛。『呪怨』『犬鳴村』の清水崇監督は、「本作はJホラーと呼ばれた作品のクリエーターたちの魂を揺さぶった原点」とし、『ミッドナイト・ミートトレイン』『ダウンレンジ』の北村龍平監督は、人生でただ一度の「声をあげて震え上がった」体験として、本DVDに収録される『新・ほんとにあった怖い話/幽幻界』のタイトルを挙げた。
画像:鶴田法男監督
VHS、DVDが廃盤となり、中古市場でも価格が高騰、長らく入手困難だった本作。記念すべきリイシューにあたって、鶴田法男監督の対談集を特典として新録。『ほん怖』と並び“Jホラーの起源”と評される『邪願霊』の監督・石井てるよし、「富江」「うずまき」などの代表作を持つ漫画家・伊藤潤二、『リング』『女優霊』の脚本家で、『霊的ボリシェヴィキ』『ザ・ミソジニー』を監督した高橋洋、OV版『ほん怖』に出演し、鶴田作品に多数出演している俳優・伴大介が、鶴田監督と『ほん怖』三部作とJホラーについて語り合う。また、鶴田監督による新録のオーディオコメンタリーを収録。封入特典として、解説書、縮刷版VHSチラシが付属する。
鶴田監督は、新作のサスペンス・ホラー『戦慄のリンク』の公開が12月23日に控えている。
ほんとにあった怖い話【新装版】
2022年10月28日(金)セルDVD発売
発売元:ジャパンホームビデオ、マクザム
販売元:マクザム
コメント
扉の向こうに黒い男がぼんやり立っている。部屋の隅から赤い女がぬーっと近づいてくる。その圧倒的恐怖表現に我々は打ち震えた。世界ホラー映画史の革命はここから始まった。
黒沢清(映画監督)
何だ、これは! 本物が映って(しまって)いるのでは……!? 諸先輩陣をはじめ僕も含めて、本作はJホラーと呼ばれた作品のクリエーターたちの魂を揺さぶった原点です。再リリースで蘇る亡霊たちに合掌と黙祷を捧げます――。
清水崇(映画監督)
観ていて声をあげて震え上がったのは、人生でただ一度。鶴田法男監督の『新・ほんとにあった怖い話/幽幻界』を観た時だけだ。
北村龍平(映画監督)