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その男を乗せてはいけない。 ルトガー・ハウアーが“殺人ヒッチハイカー”を怪演する『ヒッチャー』HDリマスター版が劇場公開

2020.11.02 by

この記事は1年以上前に掲載されたものです。

『ヒッチャー ニューマスター版』ポスター
1986年に公開され、名だたる映画監督に絶賛される傑作『ヒッチャー』が、HDリマスター化で鮮やかに復活。『ヒッチャー ニューマスター版』として、2021年1月8日よりシネマート新宿ほか全国順次公開される。本バージョンでの上映はこれが世界初となる。

本作は、殺人ヒッチハイカーを乗せたばかりに、逃げても逃げても執拗に命を狙われ続ける青年の恐怖と絶望を描くサイコ・スリラー。

シカゴからサンディエゴへの砂漠地帯。陸送の仕事をしていたジム・ハルジーは、ある嵐の夜に1人のヒッチハイカーを車に乗せる。しかし、ジョン・ライダーと名乗るその男は、ハンドルを握るジムの喉にナイフを突きつけ、「俺を止めてみろ」と脅しだす。一瞬の隙を見て、何とかジョンを車から突き落としたジムだったが、それは恐怖の始まりに過ぎなかった――。

監督は、本作で長編デビューを飾ったロバート・ハーモン。殺人鬼の動機や人物背景などをほぼ排除し、彼らの置かれた状況だけを丁寧に描くことで、登場人物の本質を浮き上がらせていく。J・J・エイブラムスは、『10 クローバーフィールド・レーン』(16)の製作時に本作の影響を受けていることを明かしている。

撮影は、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)のジョン・シールが担当。シンプルなストーリーをド派手なアクションが彩る一方で、ハッとするような美しい場面も多数登場し、映画全編が見どころとなっている。

命を狙われる青年・ジムを演じるのは、『E.T.』(82)で映画デビューを果たしたのち、『アウトサイダー』(83)に主演したC・トーマス・ハウエル。当時アイドル的な人気があった彼は、そのイメージ払拭を狙って本作に出演し、後に「俳優として『ヒッチャー』は重要な作品」と語っている。

神出鬼没で不気味な殺人鬼ジョン・ライダーを演じるのは、『ブレードランナー』(82)でレプリカントのロイ・バッティを演じたルトガー・ハウアー。当時“悪役を演じたくない”と考えていたハウアーだったが、本作の脚本を読み、出演を快諾したという。クリストファー・ノーラン監督はこのハウアーの怪演を「渾身のサイコパフォーマンス」と絶賛しており、自身の作品『バットマン ビギンズ』(05)で彼を起用している。

『ヒッチャー』
2021年1月8日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開

出演:C・トーマス・ハウエル、ルトガー・ハウアー、ジェニファー・ジェイソン・リー、ジェフリー・デマン
監督:ロバート・ハーモン 脚本:エリック・レッド 撮影:ジョン・シール 音楽:マーク・アイシャム
1986 年/アメリカ/音声:英語 5.1ch サラウンド/日本語字幕:落合寿和(2019 年新訳版)/16:9 ビスタサイズ/DCP/97 分
提供:是空、TC エンタテインメント
配給・宣伝:アンプラグド
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