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宇宙人の手によって死者が蘇り、地球人の未来が脅かされる――その恐ろしい(?)ストーリー以上に、低すぎる映画のクオリティで観る者を震撼させるサイテー映画の金字塔『プラン9・フロム・アウタースペース』が総天然色版(フルカラー)となって2020年1月より日本公開。驚異の見せ場の数々を紹介する予告編が解禁となった。
説得力皆無の珍妙なストーリー、大仰で意味不明なセリフの数々、台本棒読みのダイコン演技、ダサい衣装と学芸会のようなセット、そして哀しいくらいにチープすぎる特撮――すべてがヒド過ぎるがゆえに、誰にも真似できない奇跡的な面白さを生み出してしまった本作は、“史上最低の映画監督”として名高いエド・ウッド監督自身が、「これぞ私の誇りと喜び」と語った代表作にして最高傑作である。
製作から60年、このたびHDカラライズドによる鮮やかな<総天然色版>と、エド・ウッドが意図した<ビスタサイズ>で日本初上陸となる。
予告編では、シュトラウスの名曲「ツァラトゥストラはかく語りき」に乗せ、本作の注目すべき……というか、否が応でも目が行ってしまうポイントを紹介。「チープな特撮」「ダイコン演技」「バカバカしいセリフ」――紹介されている内容がそれでも、BGMのせいか不思議と高揚感のある感動的な予告編に仕上がっている。天国のエド・ウッドも喜んでいるだろうか。
サイテー映画のスペシャリストたちによるトークショー開催決定!
公開に際し、上映館の新宿シネマカリテでは、怪作・珍作・駄作に愚作、サイテー映画のすべてを知り尽くしたスペシャリストたちによるトークショーが行われる。
初日の1/11(土)は「皆殺し映画通信」など、サイテー映画評論をライフワークのひとつとする映画評論家、特殊翻訳家の柳下毅一郎。1/12(日)は本作の大ファンである「高橋ヨシキのシネマストリップ」などでおなじみの映画ライター、アートディレクターの高橋ヨシキ。1/18(土)は最新作『ロバマン』も話題の“日本バカ映画の巨匠”映画監督の河崎実。本作の配給宣伝プロデューサーである江戸木純の司会で連日熱いトークが繰り広げられる。
『プラン9・フロム・アウタースペース』トークショー
会場:新宿シネマカリテ司会:江戸木純
・1/11(土) 柳下毅一郎(映画評論家、特殊翻訳家)
・1/12(日) 高橋ヨシキ (映画ライター、アートディレクター)
・1/18(土) 河崎実(映画監督)
『プラン9・フロム・アウタースペース』 総天然色版
2020年1月11日(土)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー